敷金0・礼金0広告のデメリット
敷金・礼金なしをうたうゼロゼロ物件には色々なデメリットがあります。なるべく安く部屋を借りようと思って選んだ結果、逆に損をしてしまうケースもあるので注意が必要です。
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支払う金額が変わらないケース
敷金はたしかに払っていないけど、結果的に敷金を払った場合と費用が同じというパターンは多いです。理由は仲介手数料や共益費が上限に設定されていたり、クリーニング代、消毒代といった名目の入居費用が設定されていたりなど、色々あります。
契約書のチェックは必須ですが、特約として書かれているのを見落とさないように注意が必要です。そもそも何のお金かわからないような名称を使われることもありますが、契約した後だと文句を言ってもどうしようもありません。
違う名称に注意
敷金は保証金という言い方をされることもあります。特に関西ではこの呼び方は特殊とも言えないです。敷引きという表現もあり、退去時にいくらか返金されるお金をさします。
問題は部屋を借りる側がこれらを敷金の代わりと理解していない時です。厳密には保証金と敷金は違いますが、敷金0のつもりで部屋を借りて保証金を払うといくらか返金してもらえることにも気づきません。
「敷金0のはずなのに保証金という名目で余計なお金かかった」これだけなら敷金を払ったとほぼ同じで特別損していませんが、保証金や敷引きの一部は返金されることを知らずに騒ぐだけだと本当に損をしてしまいます。
いずれにしろ、敷金・礼金なしなら初期費用がそのまま安くなるわけではないので注意です。
その他の問題点
保証金を払って一部を返金してもらえた場合、敷金を払って入居した時と金銭的な差はあまりないかもしれません。気持ち的にはものすごく損した気分になるかもしれませんが・・
それよりも実際に住み始めてから色々な問題が起こる可能性があるのがゼロゼロ物件です。
家賃が高い
物件と家賃設定に大きなギャップがある部屋もゼロゼロ物件にはあります。一時的かつ返すことになる敷金をもらうよりも毎月の家賃を高くするほうが儲けは大きいからです。
地域の家賃相場を事前に調べたり、物件の状態(立地・間取り・設備)をチェックしてどの程度高くなっているかを確認しておく必要があります。
退去時に請求
入居時は特に問題がなかったとしても、退去時に費用を請求されることもあります。名目は色々です。「説明されいない」「聞いていない」と言っても、契約書に記載があって確認不足が原因なことも珍しくありません。
ゼロゼロ物件を借りる時は、通常の部屋を借りる時以上に契約書のすみずみまで見ておくのが大切です。各種書類は証拠として残しておきます。
一次使用契約
過去に裁判があったため、現在はあまりないですが、契約そのものが賃貸契約ではなく鍵の一時使用契約になっていることもあります。このケースでは、家賃を滞納すると私物を処分されたり、即座に追い出されるといった事態もありえます。
あるいは、部屋の使用状況によっても即座に家に入れないようにされたり、高額な修繕費を請求されるといった可能性も否定できません。
契約書を交わす段階で、契約の種類も確認しておくのが予防策になります。もっとも、家賃は期日までに支払って部屋も常識の範囲で使うようにし、トラブルの種を作らないことも必要です。
入居者の質
初期費用が安いゼロゼロ物件だと、他の入居者の質やモラルにも注意を払っておきたいです。
収入が人間の質を決めるわけではありませんが、安さをアピールして多くの人を呼び込もうとしている以上、審査が緩い可能性も否定できません。結果として、お騒がせ住人や出稼ぎの外国人、訳ありの人などが住んでいる可能性も高くなります。
ゼロゼロ物件は学業や仕事を目的として一人暮らしを始める人にとっては望ましくない環境である確率が高いため、金銭的な問題以外に目を向けてトータルで判断するべきです。
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